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【生誕100年】ポリリン酸の世界的権威・コーンバーグ教授の業績

【生誕100年】ポリリン酸の世界的権威・コーンバーグ教授の業績

ポリリン酸研究の第一人者であり、生化学分野の世界的大家であるアーサー・コーンバーグ教授。1918年に生まれ、2007年に亡くなる直前まで研究一筋に生きた、信念の研究者でした。

コーンバーグ教授の生誕100年を記念して、2018年3月9日(金)~11日(日)にカリフォルニアのスタンフォード大学にて式典が3日間にわたり催され、初日にはカクテルパーティーが催されました。
世界中から教授の薫陶を受けた研究者が駆けつけ、共に恩師の志を継ぐ門下生が旧交を温め合う、思い出深い3日間になりました。

当時の研究室仲間とリジェンティス代表・柴肇一

DNA合成酵素で、ノーベル賞を受賞。

アーサー・コーンバーグ教授の研究史を紐解くと、20世紀の生命科学研究がたどった道筋を垣間見ることができます。
彼がアメリカ国立衛生研究所(NIH)で研究職に就いた1940年代初頭は、栄養学が研究の最先端に君臨していました。新種のビタミンの発見を世界中の科学者が競い合う時代でした。
しかし、やがて栄養学は社会学や政治学の色合いを帯びるにつれ科学の香りを失い、科学者の関心は遺伝子研究へと移ります。

その中で、コーンバーグ教授が情熱を傾けたのは「酵素」でした。
自著でこのように述べています。

栄養学の研究はすっぱりと止め、新しい生化学に没頭していった。このとき私は酵素というものを初めて知り、酵素に恋をしてしまった。(『それは失敗からはじまった』P.403)

酵素は身体のすべてを支配している。酵素ほど我々の生命にとって実質的で重要なものはこの自然界には存在しない。それにもかかわらず、酵素の理解の程度は低く、またその重要性を認識している科学者もほんの一握りにすぎない。(同書P.57)

未だ全容が解明されていない酵素の研究に、コーンバーグ教授は邁進していきます。

そんな折、1953年にジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックによって歴史的な論文が発表されます。「DNAの二重らせん構造」の解明です。これは分子生物学を一変させる20世紀最大級の発見でした。

コーンバーグ教授は酵素研究を進める過程で、当時困難とされていたDNA合成(DNAポリメラーゼの発見)にたどり着き、その功績から1959年にノーベル医学生理学賞を授与されます。
この発見は、遺伝子工学やがんなどの治療薬開発への道を拓く画期的な一歩でした。

同年、スタンフォード大学医学部の生化学科設立に際して学科長に招聘され、約半世紀にわたり「酵素ハンター」として研究に心血を注ぐことになります。

DNAと遺伝子が酵素に代わって脚光を浴びるようになった。しかし私の劇場では、酵素が主役の座を保っていた。DNAやRNAはシナリオを与えてくれるが、演じているのは酵素である。(同書P.404)

そして後年、コーンバーグ教授は酵素研究の果てに「ポリリン酸」研究にたどり着きます。
これは亡き妻の研究テーマであり、長年ずっと胸に秘めてきた挑戦でした。70代の老境に入ってから新たな研究領域に挑むことは並大抵の意志ではありませんが、コーンバーグ教授の強い決意を受け、大勢の研究者が集結しました。

半世紀にわたり、世界の第一線を牽引して後進を育成。

コーンバーグ教授は、偉大な研究者であると同時に、多くの次世代の研究者を育成した教育者でもありました。
没後10年を経て世界中からさまざまな国籍を持つ弟子が集うことからも、いかに深く敬愛され慕われた人物であったかがうかがえます。

コーンバーグ教授と研究員の集合写真(1959年~現在)はこちら

私にとって最も実りある教育法は、毎日、常に大学院の学生やポストドクトラルフェローと親しく接触することであった。(中略)私の酵素にかける情熱、および時間という、最も大切な我々の財産の有効な使い方に対する考え方を共有してくれた人たちは、私にとって非常に近い存在である。(同書P.408)

私が日常、仕事上彼らとつきあううちに、知らず知らず私にとって魅力を感じる方向に彼らを導き、生化学と酵素に対する愛情を彼らに植えつけ、彼らのキャリアを純粋化学と医学からそらせて、生化学や酵素学の研究へ入り込ませてしまっているのかもしれない。その結果つくられた様々な子孫たちは、各々今では自然科学の世界で目立つ存在となり、私の信条を孫弟子、ひ孫弟子たちの間に広めてきたのである。(同書P.415)

後進の研究者のみならず、息子たちも研究者の道を歩み、ロジャー・コーンバーグ氏は2006年にノーベル化学賞を受賞しました。親子2代でノーベル賞を受賞したのは世界6組という快挙です。

コーンバーグ教授の息子ケネス氏 トーマス氏と柴肇一

コーンバーグ教授の息子ケネス氏(写真左)・トーマス氏(写真右)と柴肇一

2007年の秋、89歳で永眠した折にスタンフォード大学医学部長は公式コメントを発表しています。

「コーンバーグ氏は文字通り死ぬ直前まで多大な貢献を積み重ねてきた。その功績は疑いなく今後数世代にわたって受け継がれていくだろう」

コーンバーグ教授の没後、その遺志を継ぐ門下生によってポリリン酸研究は大きく花開きました。
世界中の後進が相互協力し、切磋琢磨しながら研究に邁進しています。 コーンバーグ教授のその偉業と篤実な人柄に思いを馳せ、改めて哀悼の意を表します。

参考文献:『それは失敗からはじまった』アーサー・コーンバーグ(羊土社)